ENVIRONMENT BUSINESS

地崎道路は「市民生活と地球環境との共生」という企業理念のもと、低炭素社会を実現するためバイオレメディエーションによる油汚染土壌浄化事業に積極的に取り組んでいます。

バイオレメディエーション―地球に優しいCHIZAKIの鉱物油汚染土壌浄化技術―

油汚染浄化センター(北海道苫小牧市字美沢157番2)

平成27年5月に産業廃棄物及び特別管理産業廃棄物処理業の許可を取得し、同許可を取得した北海道初の油汚染土壌の中間処理施設として、平成27年6月3日に開業しました。

北海道では、平成26年1月からバイオレメディエーションで油汚染土を浄化する場合でも、その汚染土を現場から運び出す時点で産業廃棄物(含有油分の引火点が70℃以上)もしくは特別管理産業廃棄物(引火点が70℃未満)として扱われることとなりました。

センターで受け入れる土壌は、灯油、軽油、重油、廃油、ガソリンなどによる汚染土で、広さ約700㎡の敷地でバイオレメディエーションにより浄化されます。

「油汚染浄化宣言」(パンフレット)(PDF:4.5MB)
油汚染浄化センター 油汚染浄化センター

経済産業省、環境省の適合確認取得

地崎道路の油汚染土壌浄化技術は、鹿島など8社と共同で「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」に基づく適合確認申請を行い、人と環境への影響が少なく、確実かつ経済的に浄化を行うことが出来る技術として、平成23年(2011年)5月に経済産業省と環境省合同の適合確認を取得しています。

「適合確認証」(PDF:185KB)
「バイオレメディエーション リーフレット」(PDF:2.32MB)

環境省「油汚染対策ガイドライン」に準拠した土壌浄化技術

バイオレメディエーションによる土壌浄化方式は、油汚染によってその地域の住民に影響を及ぼす事態が発生した場合、 その調査方法や浄化対策について環境省から示された「油汚染対策ガイドライン」においても、最も注目される浄化対策の一つとして位置づけられています。
バイオレメディエーションは油分を2~3ヶ月程で、しかも環境に悪影響を及ぼすことなく分解除去する極めて有効な方法として、原位置での油汚染土壌や操業中の工場敷地、建物下の油汚染土壌への適用など様々な状況で対応が可能です。

土壌汚染対策法(平成15年制定)

ベンゼンなど特定有害物質を取り扱う事業所等を閉鎖し、土地の形質変更を行うような場合には、土地所有者に汚染調査を義務付け、また万一汚染が見つかった場合には修復を義務付けるようになりました。ベンゼン以外の鉱物油については指定物質から除外されています。

油汚染対策ガイドライン(平成18年3月告示)

ガソリンスタンドの地下タンクや燃料タンクなどからガソリンや重油が漏れ出し土壌を汚染したり、地下水に汚染が広がるなどして住民に影響を及ぼす事態が発生した場合の調査手法や浄化対策が示されています。ガイドラインでは、汚染原因者等が自主的に浄化に取り組む際の考え方について述べられています。もし地表や井戸水で「油膜や油臭」が発見された場合には、土地所有者らが汚染の範囲の確認など状況を把握した上で、土地の利用目的に応じて浄化対策を採ることが必要になる。

ガイドラインの特徴

油汚染などの結果として、地表や井戸水などの「油膜と油臭」というような人が感覚的に把握できる生活環境への影響を取り除くための対策を主眼としています。なお、ガイドラインではあくまでも石油系など鉱油起因の油膜、油臭を対象としているため、その確認のために特定の分析が必要となる場合があります。

地球環境にやさしい油汚染浄化技術

バイオレメディエーションとは、土壌に元来生息するバク テリア(分解微生物)が持っている化学物質を分解する能力を利用し、土壌や地下 水の汚染物質を分解し、環境の修復をはかる技術です従来の工法(機械、化学薬 品、焼却など)に比べて、環境への負荷が少なく、汚染の原因である油分を水や二 酸化炭素などに分解して自然に還元するため、環境に配慮した効率の良い方法とし てお客様より高い評価をいただいています。

当社の土壌浄化技術 ― バイオハコス工法 ― の特長

地崎道路の土壌浄化技術は、4つの工法がありそれら を総称してバイオハコス工法といいます。米国の天然バクテリア製剤配合メーカーであ るバイオ・グリーン・プラネット社の製剤と、高い吸着・非再浸出性能を有し且つ有効 な土質改良のある生分解性油吸着剤「オイルスポンジ」及びバクリンHC(炭化水素 系分解微生物)、油とりクリーナーを使用し、水分・栄養素・エアーを注入、攪拌作 業を行い、土質に含まれた油分を水と二酸化炭素に分解する自然循環型の油汚染 土壌浄化工法です。(特許公開番号2008-73672)

土壌浄化バイオコスの4工法

浄化コストの比較

バイオハコス工法は、土地の形状、汚染の状況により異なりますが、例えば土壌入れ替え方式などと比較して浄化に若干の時間がかかるものの、概してコストは60~70%で済みます。

浄化コストの比較

油汚染浄化処理に使用するバイオ製剤
―環境にやさしい商品を取り揃えております―

当社微生物の特長と安全性

特長 当社が使用している微生物の特長は、特に油分解等に効率のよい菌株だけを集めて配合する調合技術とバイオ製剤を数年間の長期にわたり保存できる特殊な技術にあります。またレストラン排水などに含まれる油以外の夾雑物を分解除去できる微生物製剤も実用化しています。
安全性 米国の微生物登録機関であるATCC(American Type Culture Collection)において安全性が確認されたBSL(Bio-Safety-Level)1の微生物のみを効果的に組み合わせて使用しています。日本では、国立感染症研究所におけるバイオセーフティーレベル1に相当する菌株がこれにほぼ該当します。

商品の特徴

  • バクリンHC(炭化水素系分解微生物製剤)

    全て天然のクラス1微生物の相乗効果のある混合物で、コールタール、有機汚泥、ガソリン、軽油、フェノール系化合物などBTEX(ベンゼン・トルエン・エチルベンゼン・キシレン)などの精製炭化水素製品を分解することができます。

  • オイルスポンジ(生分解系粉末油吸着剤)

    原料は再生綿とクルミのカプセル構造のため、一度吸着した油はカプセル内に閉じ込められ外に染み出しません。万が一、河川等に流れ出た場合にもオイルスポンジに吸着した油は、水の中に浸出しないので二次汚染の心配はありません。吸着した油は、中に処方してある天然微生物が油を水と二酸化炭素に分解します。吸着剤も天然植物からできていますので、落ち葉同様自然界で分解します。

  • 油とりクリーナー(環境にやさしい油除去剤・天然微生物含有)

    油が付着した土壌より油分を剥離し、中に処方してある微生物により油の分子を低分子化して微生物による分解速度を速める補助的役割もはたします。また、水面上に浮遊した油膜の分解も行います。

  • オイルストッパー(油吸着処理)

    オイルスポンジと天然吸着剤をブレンドし、耐溶剤性に優れており、どのような種類の油にも使用できます。また、一度吸着した油は再溶出しません。

環境にやさしいバイオ製剤

バイオ製剤の使用例

バイオレメディエーションの施工例(油汚染土壌の浄化)

バイオファーミング工法

油汚染浄化対策フロー
バイオレメディエーションの実例 バイオレメディエーションの実例
バイオレメディエーションの実例 バイオレメディエーションの実例
バイオレメディエーションの実例 バイオレメディエーションの実例
バイオレメディエーションの実例

バイオインジェクト工法

深さやスペースの制限などがある場合、通常複数個所に塩ビパイプを打ち込み、このパイプを通してバクテリア製剤や油とりクリーナー、栄養剤などに圧力をかけて流し込み、地中に拡散させる工法。 地中に生息するバクテリアだけを活性化させ、増殖させて利用する方法とバクテリア製剤を追加する方法の二通りがあります。